2009-09-01から1ヶ月間の記事一覧

「俺はXPなんだよ」   田壮壮監督 「狼災記」インタビュー

田壮壮(ティエン・チュアンチュアン)監督の新作「狼災記」。広州の地元紙・南方都市報に単独インタビューが載っていた。井上靖の同名小説が原作、オダギリジョー主演。ちょうど新聞記事の感想を書く課題が出されたばかり。渡りに船と読んでみる。 記者は尋…

山吹色の残像

9月5日午後2時過ぎ、尖沙咀・金巴利道。楊徳昌(エドワード・ヤン)監督の「牯嶺街少年殺人事件」を見るため、会場の香港科学館に向けて足を速めていた。 と、すぐ脇の車道にシルバーの高級車が横付けされ、後部座席から背の高い男女が降りてきた。年のこ…

広東語で話し、伝え、受け取る

香港人の、香港人による、香港人のための作品を、二つ続けて見ることができた。 黄秋生(アンソニー・ウォン)、呉鎮宇(ン・ジャンユー)、謝天華(マイケル・ツェ)主演、邱禮濤(ハーマン・ヤウ)監督の映画「LAUGHING GOR之變節」と、黄子華(ウォン・ジ…

暗闇と静寂 導かれるままに  「牯嶺街少年殺人事件」(91)

空は抜けるように青く、日差しは強いが、海風が爽やかな午後だった。香港で開催中の映画祭「夏日國際電影節」。会場の香港科学館には、上映の30分ほど前から人々が三々五々集まり始め、ホールが開くころには30人ほどが列を作った。 楊徳昌(エドワード・…

記憶に輝く それぞれの阿sam   「許冠傑難忘往日情演唱会」

許冠傑(サミュエル・ホイ)の演唱会は、大入り満員だった。紅磡体育館(香港コロシアム)の収容人数は約1万2000人。サムの演唱会ではいつも、老若男女で一杯の会場を見上げ、それぞれの“阿sam”に思いを巡らせる。 白髪の老夫婦、スーツ姿のサラリーマ…